みかん
農学博士の田中長三郎は文献調査および現地調査から鹿児島県長島(現鹿児島県出水郡長島町)がウンシュウミカンの原生地との説を唱えた。
温暖な気候を好むが、柑橘類の中では比較的冷たさに強い。
DNA鑑定により種子親がキシュウミカン、花粉親がクネンボであると推定された。
ウンシュウミカンはだいたい関東以南の暖地で栽培される。
中国の温州にちなんでウンシュウミカンと命名されたが、温州原産ではなく日本の不知火海沿岸が原産と推定される。
発見された木は接ぎ木されており、はじめの原木は400-500年前に発生したと推察される。
鹿児島県長島は小ミカンが伝来した八代にも近く、戦国期以前は八代と同じく肥後国であった事、1936年に当地で推定樹齢300年の古木(太平洋戦争中に枯死)が発見されたことから、この説で疑いないとされるようになった。